少し前になりますが、IMF(国際通貨基金)が4月17日に「世界経済見通し」を発表しました。
この「世界経済見通し」とは、IMFが3ヵ月に1度、発表しているもので、世界全体、国、地域ごとの今後数年のGDP(国内総生産)の成長率見通しを示します。今後の投資活動に参考になる情報だと思います。
- 2018年、2019年の世界全体のGDP成長率は、ともに3.9%で据え置き
- 米国は、2018年の見通しを2.7%→2.9%へ上方修正
- 日本の成長率は、前回から据え置き
- ブラジルと南アフリカは、大幅は上方修正
2018年、2019年の世界全体のGDP成長率は、ともに3.9%で据え置き
世界全体のGDPの成長率は、前回から据え置きで、修正はありませんでした。
2018年、2019年ともに、3.9%の成長を予測しています。全体的に慎重な見通しである、という印象です。
株式投資という観点で考えると、ある1つの企業が今年、来年のうちに株価が確実に上昇する、とはなかなか断言できないと思いますが、世界経済の「平均値」ならば、上昇すると言える確率が上がると思います。
そういう意味では、楽天バンガードシリーズの「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(通称:楽天VT)」は、全世界の平均値に投資するので、負ける確率を抑えられるますね。
米国は、2018年の見通しを2.7%→2.9%へ上方修正
慎重な見通しが多い中、米国は上方修正されました。
- 2018年:2.7%→2.9%
- 2019年:2.5%→2.7%
と、2018年、2019年の見通し、それぞれが上方修正されています。
後述しますが、日本の成長率の倍以上の成長率です。先進国の中でも、成長率が高いのが米国になります。
投資の観点では、米国の成長性に賭けて、米国株式への投資が人気なのが、ここ最近の傾向ですね。
もうしばらく、米国の好調さは続きそうですね。
日本の成長率は、前回から据え置き
一方、日本はどうかというと、
- 2018年:1.2%→1.2%
- 2019年:0.9%→0.9%
と、前回から据え置きです。さらに、2019年に至っては、1%を切っています。
米国に比べると、その成長性が乏しいのが見て取れます。
株式投資という観点でも、日本株式の個別銘柄や、日本株式のインデックスファンドへの投資も、ためらわれます。おそらく、米国を中心とした海外投資比率を高めた方が勝率は上がるのだろうと思います。
私も、ここ数年、徐々にですが、日本への投資比率を下げてきています。
ブラジルと南アフリカは、大幅は上方修正
新興国という観点では、ブラジルと南アフリカが大幅な上方修正がありました。
ブラジル
- 2018年:1.9%→2.3%
- 2019年:2.1%→2.4%
南アフリカ
- 2018年:0.9%→1.5%
- 2019年:0.9%→1.7%
その他にも、ASEAN諸国やインドなどアジアの新興国が、5~7%の成長見通しであることを考えると、新興国の成長性に対しては大きな期待が持てそうです。
新興市場への投資としては、リスクやコストの観点から、主軸にするのはリスクだと思いますが、スポットで購入して、ポートフォリオのバランサーとして扱うのが良いと思います。