先日、IMFの「世界経済の見通し」の記事を書きました。新興国の中でも、ブラジルと南アフリカの見通しが大幅に上方修正されていました。
そこで、今回は、ブラジルと南アフリカの株式市場のETF を紹介したいと思います。過去のパフォーマンスの推移も興味深いです。
ブラジル株式市場の推移
EWZ : iShares MSCI Brazil Index (ETF)
MSCIブラジル25/50インデックスに連動する投資成果を目指すETFです。ブラジル株式市場の85%を占める中・大型株に投資しています。ブラジル株式市場を俯瞰するのに適したETFでしょう。
設定来のパフォーマンス推移を見てみます。
2000年に設定されてから、2007年のリーマンショック前を頂点に、右肩上がりで伸びています。
その後、リーマンショックの影響をもろに受けて、急下降。
現在では、設定来での比較だと、約2倍に成長しています。
ここ数年だけを見ると、右肩上がりで成長を続けています。先日のIMFの発表を受けて、この成長力がさらに加速して伸びていく可能性もあるでしょう。
2019年までは好調を維持するかもしれませんが、長期保有するならば、値動きが激しいことを考えると買うタイミングを間違えないように注意が必要ですね。
南アフリカの株式市場の推移
EZA : iShares MSCI South Africa ETF
MSCI南アフリカ25/50インデックスのパフォーマンスに連動する投資成果を目指すETF です。主に南アフリカの大型・中型株を保有しています。南アフリカ株式市場を俯瞰するのに適したETFでしょう。
ここでも設定来のパフォーマンスを見てみましょう。
EWZよりは、値動きが激しくありません。
こちらも設定されてからリーマンショック前を頂点に右肩上がり。その後、急下降したあとは、徐々に回復させてきており、ボックス相場のような値動きをしています。
今までの上限の壁を越えられるかが見ものですね。
もし、越えられないようであれば、今は高値で買い時ではないかもしれません。
VTIと比較してみる
ここで米国株式ETFの代表であるVTI と比較してみましょう。
青色がEWZ(ブラジル)、水色がEZA(南アフリカ)、紫色がVTI(米国)です。
こうしてみると、改めて南アフリカ市場の値動きの幅が大きいことが分かります。安値で買って、高値で売ることができれば、かなりの利益を得られました。
しかし、その「高値」と「安値」を正しくわからないのが、投資の難しさ。特に、素人投資家、サラリーマン投資家はそうだと思います。
VTIは、値動きは大きくありませんが、緩やかに緩やかに上昇してきているのが分かると思います。これが、米国市場の特徴ですね。
新興国ほどの成長率や伸びしろは期待できないかもしれませんが、確実性という観点では他の国を圧倒していると思います。
ついつい「安い時に買って、高い時に売りたい」と思いますが、なかなか実行できません。
上昇幅は小さいかもしれませんが、より確実に成長していくものに投資することが重要だと思います。
やはり、投資初心者~中級者にとっては、米国株式×インデックスファンド×長期×分散投資が基本になると思います。
おわりに
今回は新興国株式ETF を見てみましたが、インデックスファンドと言えども、値動きの激しさが目につきましたね。VTや VTI とは異なる魅力がありますね。